ugly dear

 暗闇に支配された私の視界。
 耳に届くあの人の息遣い。
 私を蹂躙する愛しい指。

「あ……あぐぅ……」
「声なんか出すんじゃない。醜いお前は、ただ俺に体を差し出せばそれでいいんだ」
「ん……ん……」

 ぬかるんだ洞穴を突き上げる溶岩のようなあなたのそれ。
 それが、 空虚な私を満たしていく。
 あなたの指が私の乳房に食い込んで。
 ああ、きっと明日には痣になっている。

「醜いんだよ、お前は。あまりに醜くて顔も見たくない」
「あ……はぅ……」
「お前のような醜い雌豚は顔を隠して丁度いい」

 溶岩が熱くなる。
 ああ、もうすぐきっと蕩けだす。
 私を見下ろすあなたが、私の奥深くを抉って高みへ登ろうとして……。

「あうっ!」
「馬鹿やろう! 俺より早くいこうなんて考えるんじゃない!」

 打たれた頬が熱い。
 熱くて、熱くて、愛しい。

「雌豚。お前なんか……俺の便所で十分だ……」
「あぅ……あ……あ……あんぅ……」

 ああ、蕩けた溶岩が私の中で溢れ出す。
 その熱さが私を最も高いところへと導いて、やがて突き落とす。

「また、気が向いたら抱いてやるよ」

 醜い故にあなたが私を抱くなら。
 私は神(あなた)に感謝しよう。

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